【初心者向け】住宅ローンの「固定金利」と「変動金利」の違いとは?後悔しない選び方を徹底解説!

住宅ローン

住宅ローンを組むとき、誰もが最初に悩むのが「固定金利と変動金利、どっちにすればいいの?」という問題です。前職の金融機関で住宅ローンのご相談を受けていた頃も、目先の金利の低さだけで変動を選び、後に金利上昇の不安に振り回される方が少なくありませんでした。

ちなみに私自身は、この先もマイホームは買わず、ずっと賃貸で暮らすと決めています。融資を勧めてきた人間がそう言うと意外に聞こえるかもしれませんが、だからこそ「買う・買わない」も「固定・変動」も、ポジショントークなしの本音でお話しできます。(賃貸を選ぶ理由はこちらの記事で詳しく書いています。)

結論から言えば、正解は「いくら借りて、何年で返し、どれだけリスクを取れるか」で決まります。金利の数字だけでは選べません。この記事では、固定と変動の違い、そして後悔しない選び方を、「住宅ローン相談を受けてきた元金融機関職員」×「あえて賃貸を選ぶ3児パパ」の目線で、初めての方にも分かるようにかみ砕いて解説します。

とくさん
記事の後半では、「もしわが家が買うなら、私ならどう考えるか」の試算も包み隠さず公開します。

※本記事の金利水準・制度は2026年7月時点の情報をもとにしています。最新の金利・控除制度は、各金融機関や国税庁などの公式情報をご確認ください。

固定金利と変動金利、そもそもどう違うの?

固定金利とは

固定金利とは、借りたときの金利が返済期間中ずっと変わらないタイプです。たとえば35年ローンを金利1.8%の固定型で組めば、35年間ずっと同じ金利・同じ返済額が続きます。家計の見通しを立てやすくしたい人、将来の金利上昇が不安な人に人気です。全期間固定型の代表格が、住宅金融支援機構と民間金融機関が提携する【フラット35】です。

変動金利とは

変動金利とは、半年ごとに金利が見直される可能性があるタイプです。借りた当初は固定型より低い金利になることが多く、最初の返済額を抑えられるのが魅力です。ただし金利は市場の動きに連動するため、今後の経済状況次第では上がる可能性もあります(実際、日銀の政策変更を受けて、ここ数年は変動型の金利にも上昇の動きが出ています。最新の水準は各金融機関・フラット35公式サイトの金利情報でご確認ください)。月々の返済額を少しでも減らしたい人、今後収入が増える見込みのある人、短期で完済する予定の人に向いています。

メリット・デメリットを比べてみよう

項目固定金利変動金利
金利の安定性◎(変わらない)△(上がる可能性)
初期金利の低さ△(高め)◎(低め)
家計の予測しやすさ
総返済額△(高くなりがち)○(金利次第でお得)
金利上昇リスク◎(なし)△(あり)
向いている人安定志向・長期返済短期返済・リスク許容

なお、住宅金融支援機構の「住宅ローン利用者の実態調査」では、実際の利用者がどの金利タイプを選んでいるかの割合が定期的に公表されています。世の中の傾向を知る参考になりますが、多数派が自分にとっての正解とは限らない点は忘れないでくださいね。

【具体例】3,000万円を35年で借りた場合の比較シミュレーション

「結局いくら違うの?」が一番気になるところだと思います。借入3,000万円・返済期間35年・元利均等返済という仮の条件で、金利別の毎月返済額と総返済額の目安を比べてみましょう(あくまで計算例であり、実際の返済額は適用金利・金融機関・諸費用により異なります)。

条件(計算例)毎月返済額(目安)総返済額(目安)利息総額(目安)
固定 1.8%(全期間)約96,300円約4,046万円約1,046万円
変動 0.6%(金利不変の場合)約79,200円約3,327万円約327万円
変動 0.6%→11年目に1.6%へ上昇上昇後 約89,300円約3,629万円約629万円

※前提:借入3,000万円/返済期間35年/元利均等返済/ボーナス払いなし。3行目は「当初金利0.6%、11年目に1.6%へ上昇し、その後は完済まで一定」と仮定した場合の概算です(5年・125%ルールは考慮していません)。
※将来の金利は予測不能です。これは一定の前提を置いた試算例であり、実際の返済額を保証するものではありません。変動金利は今後の金利動向により総返済額が大きく変わります。

このように、金利が動かなければ変動金利が有利ですが、途中で金利が1%上がるだけで利息総額は数百万円単位で増えます。「いくらまでの返済額上昇なら家計が耐えられるか」を先に決めておくことが、後悔しない選び方の核心です。

金利で失敗しないための「選び方アドバイス」

①将来の家計プランをシミュレーションする

「今の収入」だけで判断せず、今後の出産・教育費・転職・収入の増減など、数年先まで視野に入れるのがポイントです。子どもが生まれる予定がある方は固定金利の安心感が活きますし、共働きで収入に余裕がある方は変動金利で支払いを抑える選択も合理的です。

②住宅ローン控除(減税)も考慮する

住宅ローン控除制度では、借入残高の0.7%が一定期間、所得税などから控除されます(2026年7月時点。控除率・期間・対象は年度や住宅性能で異なります)。控除期間中は金利差が総返済額に与える影響も相対的に小さくなるため、変動金利を選ぶ人も増えています。詳細な要件は国税庁のタックスアンサーで確認できます。

③迷ったら「ミックス型」も検討する

固定と変動を分けて借りる「ミックス型」という選択肢もあります。たとえば3,000万円のうち1,500万円を固定、残り1,500万円を変動で借りることで、安定性と低金利の“いいとこどり”を狙えます。

「もし私が買うなら」——元金融機関職員の試算

ここからは、「もし私が買うなら」という前提で、私ならどう考えるかの試算を公開します。私自身は住宅ローンを組む予定はありませんが、「わが家が買うならこう考える」という私ならこう考える試算ですが、考え方の実例として参考になれば嬉しいです。

「もし買うなら」の試算(2026年7月時点)

①妻の収入が一時的に減っても回るよう、返済額は「私1人の手取りの25%以内」を上限に設定 ②子ども3人の教育費ピーク(10〜15年後)と返済が重なるため、その時期に返済額が読める安心感を重視して、私なら全期間固定を第一候補に ③ただし借入額を抑えられる物件なら、金利上昇に耐える余力が生まれるので変動も再検討——という整理です。

注意

これはあくまで「教育費の山が3つ来る、わが家の事情」に合わせた考え方です。共働きの継続性・子どもの人数・借入額が違えば、最適解は変わります。ご自身の条件で必ずシミュレーションしてください。

🗣 元金融機関職員のホンネ
返済期間は“あえて長め”に組むのが、私のおすすめ

固定か変動かと同じくらい大事なのに、意外と語られないのが「返済期間の決め方」です。住宅ローンのように何十年と付き合う長期の商品こそ、返済期間はできるだけ長めに組んでおくのが私のおすすめです。

理由はシンプルで、期間を長くすると毎月の返済額に余裕が生まれるから。家計が苦しい時期の“守り”になりますし、余裕資金ができたら繰り上げ返済で前倒しすれば、実質的に期間は自分で短くできます。逆に最初から短く組んで毎月ギリギリだと、いざという時に打つ手がありません。「短く組んで毎月キツい」より「長く組んで、いつでも前倒しできる」ほうが、精神的にもずっとラクだというのが、相談を受けてきた側・自分で考える側の両方から見た実感です。

住宅ローンを組むなら固定を、と私がおすすめするのも根っこは同じです。返済額が最後まで一定だと家計の見通しが立ち、金利の動きに毎月ヤキモキしなくて済む——この“心理的な安心”の価値は、数字以上に大きいと、相談を受けてきて実感しています。

最後に、相談を受けてきた立場からの私のシンプルなルールです。どうしても買いたいなら、①金利をできるだけ長く固定する/②返済比率(手取りに対する毎月の返済額)を25%以内に抑える——このどちらか、できれば両方を満たすこと。それが難しいなら、無理に今買わず、まずは頭金を貯めてからにしましょう。この順番を守るだけで、住宅ローンで大きく後悔する可能性はぐっと下がります。

ひとつ補足を。返済中ずっと金利が変わらない“全期間固定”は、実は民間の住宅ローンでは扱いが少なく、住宅金融支援機構の【フラット35】が代表格です。民間の銀行で固定を選ぶなら、“固定期間がなるべく長いタイプ”を選ぶのが現実的です。また、金利や固定期間などの条件は金融機関ごとに大きく異なります。1つの銀行だけで決めず、できるだけ多くの金融機関を横断的に比較・検索してから選ぶことを強くおすすめします。

※返済期間を長くすると総支払利息は増えます。あくまで「月々に余裕を持たせ、繰り上げ返済で調整する」前提の考え方です。最適な期間は借入額・年齢・家計によって変わるので、必ずご自身の条件で試算してください。

よくある質問(Q&A)

Q. 今は金利が低いけど、将来上がるって本当?

A. 将来の金利は誰にも正確には予測できませんが、インフレや日銀の政策によって変動金利が上がる可能性は常にあります。月々の返済額が上がるリスクを許容できるかどうかを、あらかじめ考えておくことが大切です。

Q. 固定金利だと損するって聞いたけど本当?

A. 金利がずっと低いままなら、固定金利のほうが総支払額が多くなる可能性もあります。ただし、将来の金利上昇にビクビクせずに済む「安心代」と考える方も多く、損得だけでは測れない価値があります。

Q. 「ミックス型」は誰にでもおすすめできる?

A. 安定と低金利のいいとこ取りができる一方、固定・変動それぞれの管理が必要になり、繰上げ返済の計画もやや複雑になります。「変動だけだと金利上昇が不安、でも固定だけだと返済額が重い」という方には有力な選択肢ですが、シンプルさを重視するなら固定か変動の一本化も十分合理的です。

Q. 途中で固定から変動(またはその逆)に変更できる?

A. 多くの金融機関で、変動から固定への切り替えは可能です(固定から変動は不可・制限ありのことが多い)。ただし切り替え時点の金利が適用されるため、「金利が上がってから固定に変えよう」と考えていると、すでに固定金利も上昇していて思ったほど得にならないケースがあります。前職でご相談を受けていた頃も、この「後から固定に変えれば大丈夫」という見込みで悩まれる方は多くいらっしゃいました。切り替えありきで考えないほうが安全です。

とくさん
とくさん
私は賃貸派ですが、もし買うなら固定金利を選びます。返済額が読めることの安心は、想像以上に大きいので。

まとめ:あなたにとっての「正解」はどちら?

固定金利と変動金利、どちらにも良い点と注意点があります。正解は人によって異なるので、「いくら借りるか」「何年で返すか」「どれだけリスクを取れるか」を一度整理してみましょう。目安は次のとおりです。

固定金利が向いている人

  • 安定した返済額で家計を管理したい
  • 教育費など将来の支出が読みにくい
  • 長期でローンを組む(25年以上など)

変動金利が向いている人

  • 当初の返済額をできるだけ抑えたい
  • 数年以内に繰上げ返済や売却の予定がある
  • 共働きで収入に余裕がある

住宅ローンの金利選びは、人生設計そのものです。目先の金利の安さだけに惑わされず、「自分たちに合った選択」をすることが、安心で豊かなマイホーム生活への第一歩になります。私自身は賃貸を選ぶ立場ですが、住宅ローンのご相談を受けてきた一人として、これから購入する方が後悔しないよう、引き続き本音でお伝えしていきます。

金利タイプと並行して考えたい「物件選び」「購入全体の注意点」は、こちらの記事もどうぞ。

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出典・参考(公的機関の情報)

※本記事は2026年7月時点の情報をもとにした一般的な情報提供であり、特定の金融機関・商品を勧めるものではありません。金利・制度は変更される場合があります。実際のご契約にあたっては、金融機関やファイナンシャルプランナーなど専門家にご相談ください。

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